ISLAND GUIDE / RESORT FRONT
月城 凪沙TSUKISHIRO NAGISA
「この島の夏、
ぜんぶ見せてあげる。」
月読島生まれの、明るく世話好きな看板娘。主人公を港で迎え、仕事も島暮らしも軽やかに案内してくれる。誰より島を愛しているのに、夜の海の話だけは笑顔が消える。
- LIKE
- 島の野花・海・人を笑顔にすること
- MOMENT
- 主人公の荷物を、当然のように持って歩く
TSUKIYOMI ISLAND / SUMMER 2026
その夏を、
忘れたくなかった。
南の孤島で始まるリゾートバイトと、五つの出会い。
恋をするほど、記憶の余白が気になっていく。
恋愛 × 記憶ミステリー × 静かなホラー
PROLOGUE / THE FIRST WEEK
夏休み。大学一年の主人公は、短期のリゾートバイトのため、南の孤島「月読島」へ渡る。
青い海、潮風の通る街、観光客で賑わう高級リゾート。仕事終わりには浜辺へ寄り、夜は仲間たちと笑い合う。島で出会った少女たちとの距離も、夏の陽射しに背中を押されるように近づいていく。
ただ、ときどき数が合わない。使われていないはずの内線が鳴り、閉鎖された旧館の窓に灯りが見える。写真も名簿も残っているのに、誰かの話だけが噛み合わない。
楽しい夏の記憶に、最初から小さな空白があった。
フロント、清掃、売店、マリン。慣れない仕事さえ、仲間となら夏の思い出になる。
港の帰り道、神社の石段、ラムネ越しの夕陽。何気ない時間が、特別に変わる。
夜の海へ行かないこと。旧館へ近づかないこと。理由を訊くと、皆が同じ顔をする。
FIVE ENCOUNTERS / ONE SUMMER
笑顔も、沈黙も、秘密も違う。
誰と過ごすかで、島の見え方が変わっていく。
ISLAND GUIDE / RESORT FRONT
「この島の夏、
ぜんぶ見せてあげる。」
月読島生まれの、明るく世話好きな看板娘。主人公を港で迎え、仕事も島暮らしも軽やかに案内してくれる。誰より島を愛しているのに、夜の海の話だけは笑顔が消える。
HOUSEKEEPING / LINEN
「……前にも、
会ったことありませんか。」
清掃とリネンを任される、物静かな女性。一緒にいると不思議と落ち着く。古い記録を好み、封鎖された旧館の点検にも関わっている。初対面のはずの主人公へ、静かな問いを残す。
TSUKIYOMI SHRINE
月の夜に、
祈りを継ぐひと。
月読神社を手伝う、穏やかで聡明な少女。島の祭事や古い伝承をよく知り、主人公には小さな御守りを渡す。核心へ近づく問いには、優しい微笑みと短い沈黙で答える。
SHOP / SOCIAL MEDIA
「写らないものほど、
気になるじゃん。」
東京から来た、要領がよく好奇心旺盛なリゾートバイト仲間。写真と情報収集が得意で、主人公とは軽口を交わせる都会組。遊び半分の検索から、島の記録の不自然さへ気づいていく。
MARINE STAFF
「海なら任せて。
――昼の海ならね。」
潮風のように快活な、島育ちのマリンスタッフ。距離が近く、思ったことをまっすぐ口にする行動派。潮流も危険海域も身体で知っている彼女は、夜の沖の話だけを避けたがる。
TSUKIYOMI ISLAND / AREA GUIDE
本土からフェリーで渡る、人口約2,300人の南の離島。海と森に抱かれた観光地には、島の日常と古い信仰が同じ道の上に息づいている。
フェリーを降りた瞬間から始まる島の時間。カフェや商店が並ぶ街を抜けると、リゾートへ続く坂道がある。
主人公の勤務先。白い客室、プール、レストラン、ビーチ。昼の仕事と恋が交差する、夏の中心地。
島の信仰を受け継ぐ神社と、月を映す湖。例大祭が近づくにつれ、「月送り」という古い言葉を耳にする。
新館の奥、森と崖に近い場所に残る旧ホテル。老朽化で閉鎖されたはずなのに、夜だけ窓に灯りが見える。
THE ISLAND AFTER SUNSET
怪物はいない。大きな悲鳴も聞こえない。
ただ、知っているはずのことが、静かにほどけていく。
誰も使っていないはずの窓に、ひとつだけ明かりが点く。見間違いだと思うには、少し長く。
夏の終わりを彩る祭り。その準備の中で、誰も詳しく説明しない古い言葉だけが残っている。
写真にも名簿にも、確かに書かれている。それなのに、その人を知っている者がいない。
ついさっき読んだはずなのに、口にしようとすると音だけが抜け落ちる。
夜が明けるまで、ではない。月が海へ触れるまで。島では、その違いだけが妙に重い。
SOMEONE OUTSIDE THE MEMORY
名前は出てこない。顔も思い出せない。けれど夏の写真を見返すたび、余白の奥に誰かの気配がある。
写真を閉じる前に、もう一度だけ数えてほしい。